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中学受験を検討している保護者、必見! カリスマ先生による 「はじめての中学受験」ガイド

中学受験を検討している保護者、必見! カリスマ先生による 「はじめての中学受験」ガイド

中学受験にくわしい2人のカリスマ先生が、私立中学の特色や学校選びのポイント、親の心構えや準備など、中学受験とはどういうものかを5回にわたってわかりやすくお伝えします。

中学受験ジャーナリスト 瀬川信一
株式会社アーテック   野口祐希

 

★この記事は、2020年に行われたオンラインセミナー「はじめての中学受験」の内容を、最新情報に基づき再構成したものです。

 

 

<第3回>

どのように学校を選べばいいの? 

①学校選びの重要ポイント

 

お子さんが受験する学校を選ぶとき、どのような基準で情報を集めればよいのでしょうか。第3回は、学校選びの際のポイントや、保護者がすべきこと・気をつけたいことを先生方に語っていただきます。

 

絞り込む前に、気になる学校はすべてチェック  

瀬川:学校選びのときは、初めあまり絞り込まずに、学校説明会に参加して、実際に学校に行ってみることをおすすめします。
近所のお兄さん・お姉さんが通っている学校とか、どこかで聞いたことがあってちょっと気になっている学校とか、どういうきっかけでもよいのです。その学校がわが家の価値観や教育観にしっくり合うかどうか、子どもが気に入るかどうかといった相性のようなものも含めて、実際に学校に行ってみたほうがわかりやすいと思います。
もちろん、行く前には、学校案内の本や学校のホームページなどでざっくりと学校の知識をもっておいたほうがよいでしょうね。

野口:そうですね。確かにそのようなきっかけがあるのがいちばんよいと思います。
ただ、実際には、学校選びについて最初に意識するのは、模擬試験を受ける際に「偏差値表」のようなものを渡されて「志望校を記入してください」と言われるときではないでしょうか。

多くの人は第1志望、第2志望ぐらいまでは決めているとしても、4年生や5年生の段階で第3志望、第4志望まで決めている人はあまりいないでしょう。ても、最初はそのぐらいでよいと思います。
学校選びで肝心なことは、子ども本人がその学校に行きたいと思うかどうかそして、保護者も合格したら通わせたいと思えるかどうかです。進学することを家族で喜んであげられる。それが保護者が責任をもって学校を選ぶということだと思います。

子どものほうからどうしてもあの学校に行きたい、と言い出すこともあるでしょう。例えば、たまたま電車の中で学校の広告を見かけてよいなと思った、あるいはたくさんあるクラブ活動の中でいいなと思うクラブがあった、など、子どものきっかけは何でもよいと思います。でも、子どもが興味をもったら親はすぐに調べる。親がほったらかすのはいけません。
今はネットを使って自分たちでどんどん調べられますから、気になる学校をまずは調べて、家族の中で話し合っていただきたいと思います。

瀬川:そうですね。大事なわが子を預けるわけですから、いろいろな視点から学校を客観的に見ていただきたいです。学校説明会に行ったときには、校長先生の話だけではなくて、受付の職員の対応や、現場の先生の話している様子、生徒たちの様子など、ちらっとでもよいですから、学校のいろいろな面を見てきてください。
いろいろな角度から自分の気になるところを見て、それを踏まえて、わが家の価値観や教育観と合うか合わないか、また、自分の子どもに向いているか向いてないかを、よくよく考えていただきたいです。好き嫌いというか親としての直感も大事にしてください。

 

気になる学校を10校、リストアップする

瀬川:学校選びといっても、どこから手をつけたらよいのかわからない保護者もいるでしょう。通っている塾から「お子さんの学力からすると、こういう学校も考えておくとよいですよ」と候補の学校を推薦されることもあります。

お子さんが5年生ぐらいの段階でしたら、まずは10校ぐらい、気に入った学校、知っている学校、保護者が行かせたい学校などなど、どんなきっかけでもよいので気になる学校を挙げてみてください。そのとき大事なのは、最初は偏差値を気にせずに挙げてみることです。
10校のリストができたら、次に、それぞれの学校の偏差値を併記してみて、合格の可能性がどの程度あるのかを見てみます。
そして、よりくわしく調べてみたい学校がわかってきたら、ネットや情報誌で調べたり、人に聞いてみたりと、いろいろな方法で情報を集めていきます。
塾で公開模試を受けたときの保護者会で、講師の先生に話を聞いてもよいでしょう。「私は、○○という学校が気になるのですが、どういう学校でしょうか? 先生はどうお思いになりますか?」などと具体的にアドバイスをもらうのもよいかもしれません。
こういう形で見ていくと、お子さんに向いている学校はどんな学校なのかが整理されてきます。絞り込むのではなくて、少しずつ調べていけばよいのではないかなと思います。

 

受験前の1、2年間にしておくべきこと

野口:学校選びについては、絶対的な正解などはありません。どんな学校がよいのか、どんな学校に行かせたいのか、各お子さん、各家庭でみんな違うのですから、それぞれに合った学校を選べばよいのです。

例えば、同じようなレベルの学校でも、独自の校風が私学にはありますから、生徒たちのキャラクターや文化はさまざまになります。学校の行き帰りの電車の中で、静かに読書をしているような学校もあれば、逆に夢中でおしゃべりしたり、活発に動き回ったりしているような学校もあります。そういうところを実際に見れば、学校案内などのデータよりずっと、自分に合う学校はここだ、とわかってくるのではないかと思います。

そして、合う学校がわかってきたら、レベルが高いといわれている学校から入りやすいといわれている学校まで、候補をいくつか用意しておくということが、受験前の1、2年の間にやっておくべきことだと思います。

中学受験をするからには、最低1校の合格は取らねばなりません。進学する・しないは別とした「合格」という成果が将来のためには必要です。
しかし、このような準備がきちんとできていないと、万一うまくいかなくて志望校に落ちてしまったときに、あわててほかの学校を探すことになってしまいます。そうなってから初めて訪れた学校で、保護者もお子さんも、どんな学校かをよくわからないままに受験するようなことになるわけです。

できれば、中学受験に取り組む最初の段階から、レベルに関係なく、通える範囲で行かせたい学校の候補をいくつか持つようにしましょう。そのためには、中高6年間でどんなことを学びたいか、どんな環境で教育を受けたいかを、家族でいっしょに考えるとよいと思います。

瀬川:本当にそうですね。私からは、今まで申し上げたことのほかに、この点にも注目したいというポイントをいくつか挙げていきたいと思います。

●クラブ活動や委員会活動が充実しているか
自分の学年を中心に前後5学年の異学年との交流ができるのが、私立中高一貫校の魅力です(連載第1回参照)。こうした交流を通じて人間力が育成されていくので、ぜひクラブ活動や委員会活動が充実しているかどうかを見てもらいたいと思います。

●自己肯定感を高める教育をしているか
最近、「失敗する機会」を与えることを意識的に打ち出している学校があります。安心して「失敗できる」環境が、お子さんのその後の成長のためにとても大切であるという考えに基づいています。意図的に「失敗する機会」を設けているとか、自尊感情や自己肯定感を高める教育を目指しているとか、そういう子どもの精神的成長を学校としてよく考えているかどうかを見ていただきたいものです。

●常によりよい教育環境の提供を目指しているか
その学校が現状に満足しているように見えるとしたら、それはいかがなものかと思います。学校に行ったときに、常によりよい教育環境の提供を目指していると感じられるかどうかは、とても大事です。現状に甘んじるのではなく、より向上させようという学校の姿勢が感じられるかどうかに目を向けていただきたいと思います。

●「学ぶこと」、「考えること」を重視しているか
今、学校はさまざまな先進的教育を売りにしています。例えば英語教育に力を入れているとか、ICT環境が整っているとか、グローバル教育に取り組んでいるなどです。これらのことは、もはや当たり前のこととして考えてください。
教育の根本は「学ぶこと」、「考えること」なのです。中高の6年間に、学校として「学ぶこと」「考えること」ことにどのぐらい意識的に取り組んでいるかに注目していただきたいです。なぜなら、これから一番大事なのは、自分で考えて行動できるかどうかということですから。
そういう学校が、お子さんにとって納得のいく学校になるにちがいないと思います。

 

 

(第4回につづく)

 

 

 

瀬川信一/中学受験ジャーナリスト
日能研本部で中学受験情報の執筆、講演活動に従事後、独立。各種中学受験情報誌への原稿執筆、首都圏の複数の学校へのコンサルタント、講演活動などを行う。2008年より学研Gネット(学研合格ネット)に情報センター長として参加。首都圏を中心に、関西、九州など、訪問した学校の数は200校を超える。かざらない人柄で、国立・私立中高一貫校の先生方と幅広いネットワークをもつ。

 

野口祐希/株式会社アーテック
日能研本部の理科専任、日能研上大岡校室長、啓進塾金沢文庫校室長を歴任後、独立して大岡山に中学受験専門塾を開校。さらに2008年学研の直営中学受験専門塾「学明舎」を開校し、学研Gネット(学研合格ネット)の立ち上げに尽力する。その後、学研エデュケーショナルを経て現職。Gネット専用塾教材『合格自在 理科』全巻、『カリスマ先生の合格授業 理科 生物・化学』『カリスマ先生の合格授業 理科 物理・地学』(学研)を執筆。理科専任講師・室長・塾代表という幅広い経験により、受験勉強での点数アップ法から塾生・保護者の不安の解消法、受験校の決め方や塾運営のノウハウまで、「裏ワザ・裏事情」にくわしい。

 

 

 

 

 

 

 

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