第12回「ハートのコレクション」

ウォーキングの時の思わぬ出合いは、うれしいものです。雲の形、個性的な葉の姿、掲示デザイン……。歩きながら友人とおしゃべりをして、感動したものを教えあうのも、楽しみの一つになります。私はハートの形を見つけるのが面白くて、こまめにカメラに収めてきました。知らないうちにコレクションになってきたので、ここで少し紹介してみましょう。

作例A作例A-c

街中でも林の中でも、ハート型をした葉に出合うことが多くあります。このとき少しでも印象的に撮影することを心がけてみましょう。作例Aは、太陽光の当たる反対側から撮影したものです。葉脈が浮き上がって、美しさが増してきます。

作例B作例B-c
葉にもいろいろな状況があります。作例Bの場合は、ハスの若い葉がこれから開こうとするタイミングに、普段と違った角度から観察して、面白いを見つけました。歩きながら上ばかり見ていると、気が付かないことが多いので、時々しゃがみ込むなどして、カメラアングルを工夫すると、「感動発見!」につながります。

作例C作例C-c 作例Cの場合は、太い樹木の幹に空いたハートの形をした“洞”です。ここに鳥などが棲んでいるのかと想像するのも楽しいものです。シラカバの木肌に人の目の形を見つけたことのある人も多いでしょう。

作例D 作例D-c 作例Dは敷き詰めた石畳に見つけたハートの形です。手のひらの影を添えるといった遊び心で、個性的な演出をしてみました。 北九州市の千仏鍾乳洞では、ある角度から見ると、ハートの形に見える岩の空洞を見つけました。作例Eです。たくさんの凹凸がある岩肌を見ていると、いろいろな形に見えてきて、「感動発見!」です。

作例E作例E-c
北九州市の千仏鍾乳洞では、ある角度から見ると、ハートの形に見える岩の空洞を見つけました。作例Eです。たくさんの凹凸がある岩肌を見ていると、いろいろな形に見えてきて、「感動発見!」です。

作例F作例F-c
観光地では「恋人の鐘」のような、ハートのモニュメントに出合います。若かった頃を思い出してもいいし、作例Fのように今の元気な姿をアピールしても面白いでしょう。動きのある時は、カメラのシャッタースピードを速くします。1/500秒よりも速くすれば、空中で止まった姿を撮影できます。

作例G作例G-c
作例Gは、ハートの形に並べたキャンドルです。ズームレンズがついたカメラで、シャッタースピードをスローに設定し、シャッターを開けている間にズームリングを回すと、周辺に光跡が広がるような表現ができます。これを「露光間ズーム」と呼びます。
あなたもご自分で好きなテーマのコレクションをしてみませんか? 「顔の形」「動物の姿」「生命力を感じる」「自然の造形美」「マンホールデザイン」など……。ウォーキングにテーマを持つと、楽しみが増えることでしょう。

写真の豆知識 ISO感度の変更

今のコンパクトデジタルカメラの多くは、購買時にISOオートの設定がされているので、何もしなくても、シーンに応じた撮影をすることができるようになっています。暗い場合はカメラが判断して、ブレにくくサポートしてくれますし、シーンモード、例えばスポーツのように速いシャッタースピードが必要な時には、カメラが状況に応じてISO感度を上げてくれます。
とはいえ、やはり自分なりの撮影がしたいとき、例えば滝の水を美しく流れるように表現したい、あるいは車の光跡をたくさん入れたい、「露光間ズーム」を使いたいような場合、ISO感度を下げることで、ゆっくりしたシャッタースピードで撮影できます。逆に辺りがやや暗く、シャッタースピードを速くしたいときは、ISO感度を上げてみましょう。

著者プロフィール
光川十洋(みつかわとうよう)
日本大学芸術学部写真学科を卒業し、学研で編集・創作分野を歴任。クラブツーリズムやカルチャーセンターなどで写真講座やバス撮影ツアーの講師を。本誌『アルク』表紙や『週刊女性』『獣医畜産新報(JVM)』など連載中