迷っちゃった養老の滝

 二度の下見ウオーキングで自信をつけた私たちは中部遠征へと繰り出した。初日の旅先に選んだのが岐阜県にある養老の滝である。

 「養老の滝の昔話って飲むとどんどん若返って、赤ちゃんになる話だっけ?」。ウマ村事務局長がテキトーなことを言う。「いやいや、滝の水を飲んだら実はお酒で、酔っぱらっちゃって…みたいな話じゃなかったっけ」とこちらも心もとない。

 「行けばわかるか」と歩きだすも、滝までは遠かった…。

 当初は養老山を登る予定だったが雨の予報で断念。一駅前の美濃高田駅で降り、養老公園までは観光協会お薦めの散策コースを歩くことにした。だが、地図が読めないおっさん二人、出だしからつまずいた。マップの文字が小さく、目指す場所がわからない。“グーグル先生”に大体の進行方向を示してもらい、それを頼りに歩いていく。

 道の脇を流れる小川の水面すれすれを瑠璃色の鳥が真っすぐ飛んでいく。カワセミだろうか。その美しさに息をのむ。やがて道は養老山麓へと入り、さらに私たちは困惑する。目印の寺がなく、地図にない神社が突如現れる。どこだここ…?

 さまよい歩くこと二時間、アプリのおかげでどうにかこうにか養老公園にたどり着いた。地図だけでは絶対に無理だった。ビバ、IT革命!

 疲れ果てていたが、公園内の食事処で昼食(アマゴの煮つけとシジミのお吸い物が美味でした)を取り、完全復活。十五分ほど登って、ついに養老の滝に到着した。

 苔むした岩肌を流れ落ちる、とても風情のある美しい滝で、若返れ~と願いを込めてマイナスイオンを一身に浴びる。十一月半ばから十二月が紅葉の見頃だそうで、遅い紅葉狩りにもいいかも。ちなみに養老の滝の昔話は、親孝行の息子が滝の水をすくうと酒になり、父親に持ち帰った…が正解でした。

 養老神社でお参りし、次は「養老天命反転地」なる場所へ。一九九五年に開園した有料施設で、全体がアートというか、不可思議な世界が広がっている。驚いたのは、養老の滝ではついぞ見かけなかった若者がたくさんいること。みんなスマホで盛んに写真を撮っている。カラフル&奇妙な場所が多く、ユニークで映える写真がたくさん撮れるのだ。写真共有アプリ「インスタグラム」の普及で今や人気スポットだという。ここの天命も反転したわけだ。

今回2万2346歩 距離約14.5km

(まいた・ようへい=芸能ライター)