皇居一周ウオーク編

 今回の皇居一周ウオークは久しぶりの皆で歩く例会。最近はウマ村事務局長との二人歩きが多かったから、顔なじみのメンバーたちと一緒に歩くのも楽しみだ。人気の例会ということで二百人超の参加者が集った。

 上京して三十年以上たつが、実は皇居のイメージが曖昧だった。日本武道館には何度もライブを観に訪れているが、あそこが皇居の敷地内だという認識もなかった。歩いてみてハタと気がついた。皇居というのは要は江戸城跡のことなんだと。何を当たり前のことをと思われる方もおられるだろうが、私のように案外その認識が抜け落ちている人も多いのだ。

 日比谷公園を出発し、大手門から皇居東御苑に入る。江戸城の本丸、二の丸、三の丸にあたるいわば城の中枢だ。入場は無料だが入る際に入園票を渡される。正確な入園者数を把握すると同時に園内への居残り監視の意味もあるのだろう。

 ちなみに令和元年の入園者数は二百二十三万八千二百三十三人で過去最高(前年比約六十万人増!)を記録した。改元と大嘗宮の一般参観が大きな理由だが、日本国民があらためて皇室に注目した一年でもあった。かく言う私も、漫画「昭和天皇物語」の影響で皇太子時代の裕仁殿下が大好きである。

 唯一のお城っぽい建物、富士見櫓を過ぎ、少し歩くと松の大廊下跡の碑がある。さらに進めば大奥だ。時代劇でおなじみの場所に今、自分が足を踏み入れているという実感はまるでないが、次にこれらのシーンを時代劇で見かけたときには、この風景を思い出すかもしれない。

 大嘗宮取り壊し工事のため天守台は見られなかったが、江戸城がとてつもなく広大な城だったということは体感できた。北桔橋門から東御苑を出て、武道館などがある北の丸公園へ。ここもまだ皇居内。田安門を抜けるとようやく皇居の敷地の外へ出る。とにかく広い。

 靖国神社に参拝し、千鳥ヶ淵戦没者墓苑の六角堂(納骨堂)で花を手向ける。江戸から昭和へと時代が飛び、あの戦争に思いをはせる。実感がないという意味では、私は昭和の戦争も江戸以前の戦と同じ「歴史」でくくってしまえる世代ではある。しかし、今回ご一緒した方々にはそうではない方もいらっしゃる。目をつぶりじっと手を合わせる深くしわの刻まれた横顔を見ながら、あの時代は今と確かにつながっていると思った。

今回1万9651歩 距離約13km

(まいた・ようへい=芸能ライター)