第1回「桜を個性的に撮る」

デジカメが普及して、写真画像が簡単に楽しめるいい時代です。歌と同じように、ちょっと練習すれば思うような写真を撮ることができるようになってきます。写ればいいと思っている人でも、写真の喜びを感じていただけることを祈って、連載を開始いたします。コンパクトデジカメユーザーの方々にわかりやすく、デジタル一眼の方にもご参考になる視点でお伝えいたします。「感動は受けるだけでなく、発見したい」│カメラを手にすると、美しいもの、現象をより感動的に表現できる時があります。自分のカメラをさらによく知って、日々のウォーキングの中で、「歩く+α 」のひとつとして、これから写真撮影にも挑戦してみませんか? あなたの世界が大いに広がっていくことでしょう。

①プラス補正を知って常識色の桜色に

作例A

作例B

作例Aをご覧ください。特に曇り空の場合、桜が暗く写って、桜の花らしい美しさがありません。カメラが全体が明るいと感じて、少し暗めに調節をした結果です。私たちの「常識色」の感覚と、カメラの濃度判断が異なることから生じた現象です。富士山を背景にして記念写真を撮った時、顔が暗く写る場合も同様です。これらは、「プラス補正」で解決できます。作例Bでは、プラス1補正をして、全体を明るくしましたので、桜の花が見た感じになりました。

②クローズアップの世界を楽しむ

作例C

ご自分のカメラで、どこまで近づいて、大きく撮れるか知ることが大切です。ズームレンズの望遠側を使って、近づいていきピントが合う位置を確認しましょう。作例Cは、濃いピンク色の桜のつぼみをアップでとらえたものです。遠目に見ている花とはまた違った個性的な姿を見つけ、光を意識して撮影すれば、生命力を感じて、まさに「感動発見!」です。

③内蔵ストロボも活用してみましょう

作例D

作例Dは、空気のきれいな河口湖で、空の色が青く、雲がきれいです。それを残すように撮影するには、カメラについているストロボ(フラッシュ)を発光させる強制発光を選びます。このように昼間でも補助的に光を当てることを、日中シンクロと言います。

④スローシャッターで表現する情緒

作例E
 

太陽が当たらない暗い場所や夕方などの時間帯では、カメラのシャッターをゆっくりにできます。作例Eのシャッタースピードは3秒です。三脚は必需品です。ISO感度は低くします。手でシャッターボタンを押し続けるとぶれてしまいますので、レリーズまたはリモコンを使用します。

⑤桜を楽しむオススメの場所

高尾・多摩森林科学園には、日本で咲く桜の最大のコレクションがあり、遺伝子が管理されています。幅広い期間にその時期の桜の花や話題の桜を見ることができます。例えば、緑色のウコン(鬱金)、福島復興を応援するために品種登録した八重桜「はるか」など。

写真の豆知識 デジタルカメラの事前準備

出かける前日にカメラの充電をお忘れなく。予備のバッテリー、メモリーカードもあると安心です。メモリーカードは、フォーマットして空っぽにしておきます。
すぐれたオート機能を活用します。慣れないうちは、カメラ任せで撮影してみましょう。フォーカスをAF(オートフォーカス)、撮影モードも全自動やP(プログラムモード)、暗い所でも自動的に感度が上がるISOオート、色が見た感じに再現できるAWB(オートホワイトバランス)、暗い所では内臓ストロボが発光する自動発光、バッテリーの消耗を防ぐオートパワーオフの設定などがあります。
少し慣れてきたら、撮影する場面に合わせたシーンモードを選択することにより目的に近く仕上げることができます。

著者プロフィール
光川十洋(みつかわとうよう)
日本大学芸術学部写真学科を卒業し、学研で編集・創作分野を歴任。クラブツーリズムやカルチャーセンターなどで写真講座やバス撮影ツアーの講師を。本誌『アルク』表紙や『週刊女性』『獣医畜産新報(JVM)』など連載中。