第2回「花火をうまく撮る」

昼間の撮影で、コンパクトカメラのオート機能により、きれいな写真が撮れるのは嬉しいものです。ウォーキングの楽しみが増えることにもつながります。夏を迎え、夜空に咲く花火をコンパクトデジタルカメラでうまく撮ってみましょう。
多くのカメラにはシーンモードがあり、「花火」モードや「夜景」モードも搭載されています。このようなモードを使う場合、シャッタースピードがゆっくりとなるため、三脚の使用をお勧めしています。三脚がない場合は、動かないものの上に置くなどすれば、比較的ブレを少なく撮ることができます。
シャッター優先モードやM(マニュアル)モードでは、シャッタースピードを自分で決められるので、撮影した画像を確認し、その結果によってシャッタースピードを変えるなど工夫をしてみましょう。
B(バルブ)モードを使うなら、花火の動きに合わせてシャッターを決めます。オートフォーカスでなく、遠景にフォーカスを合わせます。事前にいろいろな機能を使って夜景を撮影し、練習をしておくと、役立つのでお勧めです。

①自分のカメラをよく知る

作例A

感度は高くなくても花火は明るいので写ります。ISOオートを100に設定します。作例Aは手持ち撮影です。1/8秒で船の上からの撮影。花火の光の広がりにタイミングを合わせてシャッターボタンを押します。海面や水面が入る場所なら、全体に明るい状況を描くことができます。

②三脚を使うと光が長く写る

作例B

カメラを三脚に取り付け、長いシャッタースピードで撮ると、花火の光跡が作例Bのように長く写ります。デジタル一眼カメラの場合は、レリーズやリモコンの活用で、ブレを回避できます。下から打ち上がる光跡も入れたり、複数の花火を混ぜたりすることもできます。この作例では満月もとらえています。撮影データは10秒、絞りはF13です。

③手持ち撮影で自由な表現

作例C

カメラをフリーに動かせるように撮影すると、作例Cのような予測できない絵柄を撮影することができます。この場合は1秒間の動きです。シャッターが開いている間に、カメラを自分の意志で細かく動かすと、花火の動きと一緒になって、造形的な絵柄になります。

④美しい風景と花火

作例D

ビル街、川面のある場所、富士山(作例D)など、花火の背景に魅力的な場所があると、絵柄も魅力的、個性的になります。背景の明るさと花火の明るさのバランスを考えると、少し難しい撮影になりますが、撮影画像を見てすぐ変更できるよう、スキルアップを目指しましょう。
なお、花火撮影のマナーとして、人が多い場所で三脚を広げすぎないこと、自動的にフラッシュ(ストロボ)が発光しない設定にしておくよう気をつけましょう。

写真の豆知識 三脚で表現を広げる

花火を撮る際には、三脚があると表現の幅が広がります。シャッタースピードをゆっくりにして撮影すると、手持ちでは地上の風景がぶれてしまいます。滝が流れたように撮りたいときにも、三脚は必需品です。タイマーを使った集合写真、夜景やイルミネーション、ホタル、星空を撮る時も三脚を利用すると効果的です。
なお、軽いカメラ用には、手軽なタイプが多く出ています。ミニ三脚や卓上三脚と呼ばれる小さなもの、タコの足のようにくねくねと曲がって、手すりや枝などに絡ませるアイディアものもあります。これら軽量コンパクトタイプは携帯に都合がよく、また少し重いカメラには、センターポールに重しをつけるエンドフック付きが便利です。

著者プロフィール
光川十洋(みつかわとうよう)
日本大学芸術学部写真学科を卒業し、学研で編集・創作分野を歴任。クラブツーリズムやカルチャーセンターなどで写真講座やバス撮影ツアーの講師を。本誌『アルク』表紙や『週刊女性』『獣医畜産新報(JVM)』など連載中。