山ウォークの歩き方【下り編】

基本の下り方

速度と歩幅をセーブすることで、転倒を防止

体のバランスが不安定になりがちな下り坂は、転倒も起こりやすいので注意が必要だ。登りと同様、小さい歩幅と足裏全体の着地を基本に、ゆっくり体重を移行しながら下ろう。

上体を起こしつつ、腕は揺れないように背面に組む

頭と後ろ足のかかとが直線でつながるように立ち、目線は前方へ。下り坂では、足より先に上半身が前に出てしまったり、足元を見てしまいがちだがこれでは転倒を招きかねない。上体は起こし、両腕は揺れないよう背面で組んでおく。

足裏全体で地面をとらえてから、体重をゆっくり移行

背すじをまっすぐ伸ばしたまま、左足をゆっくりと前方へ移動。その際、体重は後ろの右足に残し、前に出た左足が完全に地面をとらえたら、体重を静かに移行する。上り同様、歩幅は小さく、着地は靴裏全体で。

歩幅とペースを抑えながら1歩1歩、前進する

次に左足に体重を残したまま、ゆっくりと小さい歩幅で右足を前方へ移動。右足の靴裏全体が完全に地面をとらえたら、体重を移していく。歩幅が大きいとひざや関節に負担がかかるうえ、滑ったり転倒しやすいので注意。

傾斜を利用して、勢いよく下ってしまう

傾斜に身を任せ、つい勢いよく下ってしまう人も少なくないが、滑ったり転倒を招きかねない。ゴールまで、焦らず、ゆっくり1歩1歩下ることが大事だ。

靴裏全体を使わず、かかとから着地をしてしまう

山歩きでは、靴裏全体で地面をとらえることが大前提だ。平地での歩行と同じように、かかとから着地をしてしまうと、ひざやふくらはぎに負荷がかかってしまう。

歩く前に確認を! 正しい靴の履き方

かかと部分に足をフィットさせる

靴の中に足を入れたら、かかとを地面につける。斜めに傾けたら、かかとで数回、トントンと地面を軽くたたくようにして、足をフィットさせる。

解けないように、しっかり二重に結び

ひもを締め上げ蝶々結びをしたら、さらにかた結び。足首をよく動かす登り坂では少し緩めに。下り坂では、靴の中で足が滑らないようにきつめに締める。

ズボンの裾で覆い、ひもが解けるのを防止

最後に、長ズボンの裾を上から覆いかぶせる。こうすることで、山の中に転がる枝などに、ひもが引っかかってほどけてしまうことが防止できる。

急坂の下り方

速度と歩幅をセーブして、1歩1歩真下へ降りるイメージで

急な坂道を下るときは、前へ進むというより真下へ下りるイメージで歩こう。傾斜に足を取られることなく、ゆっくりと確実に地面をとらえることが大切だ。

上半身は立てたままひざを曲げ、バランスをとる

靴裏全体で地面をとらえたら、上半身は垂直のまま、両脚のひざを軽く曲げて腰を少し落とす。ふくらはぎの筋肉を活用して、不安定な体のバランスをとろう。急坂は滑りやすいので、特に小さい歩幅と足裏全体での着地を意識してゆっくり進もう。

真下へ下りるイメージで、ゆっくり焦らず前進

右足に体重を残したまま、ゆっくりと左足を前方へ移動。足裏全体で地面をとらえたら、体重を右足から左足へ移す。前へ進もうとすると、歩幅が大きくなってしまうので、1歩1歩真下へ下りるようなイメージで、歩くことがポイント。

平行な2本のレールで体重を移行しながら歩こう

 2本の平行なレールの上を進むように歩く「二軸歩行」を行おう。この歩き方ならば、足裏全体で着地をした前足に自然と体重が移っていく。ひざや太もも、尻の筋肉にかかる負荷も少ない。

ひざのバネを生かしながら、足裏で地面をしっかりとらえる

 足元を見ながら歩いてしまうと、上半身が前傾してしまう。この状態で歩くと、ひざのバネがうまく活用できず、転倒しかねない。上半身は垂直に起こし、足裏全体で地面をしっかりとらえることを意識しよう。

段差の下り方

弾みをつけないために、横向きになり着地の衝撃を抑える

大きな段差は避けて進むことが第一だが、回避できない場合は弾みをつけずにゆっくりと下りよう。足を横向きにして、着地の衝撃を抑えることがコツだ。

進行方向に対し横向きになり足を下ろす準備

できるだけ小さい歩幅で移動をするため、段差スレスレのところに、進行方向に対して横向きで立つ。軸になる左足を前に、移動する右足を後ろになるように立ったら、上半身をやや前傾させる。

腕でサポートしながらゆっくり、右足を下ろす

両ひざを軽く曲げながら、左太ももの上に両手を添える。添えた手で体を支えながら、右足をゆっくり下へ移動。この際、足の向きは斜面に対して横向きのまま。前へ向いていると、足首を痛めたり転倒の原因に。

「歩活」(学研パブリッシング)より