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子育て

“全米最優秀女子高生の母”ボーク重子さんが指南!受験シーズン到来! 親にはどんな心構えが必要?

“全米最優秀女子高生の母”ボーク重子さんが指南!受験シーズン到来! 親にはどんな心構えが必要?

1月に入り、受験シーズンも本格化してきました。わが子に志望校に合格してほしいと願うあまり、つい近視眼的なものの見方になって、「過去問は全部解いたの?」「そんなんじゃ合格しないわよ」などと、強い言葉で叱っていませんか?

合格したから偉い、不合格だったからダメ、なんてことはありません。合格・不合格にかかわらず、その子の存在価値はなんら変わらないのです。「受験がすべてではない、その後の生き方が大事」、このことを親がしっかり心得ておくことが必要です。
小学校受験の塾に通っていたご家庭で、実際にあったエピソードをご紹介しましょう。

「君は君なんだから」

ある小学校受験の塾に通っていた友達同士、A君とB君。A君は全部合格、B君は全部不合格になってしまいました。

受験が終わって間もないとき、A君ファミリーとB君ファミリーが、街でバッタリ鉢合わせしました。そのときB君が、「ぼく、全部落ちたんだ。ぼく、ダメだよね」とA君に言ったら、A君は「そんなことないよ。君の価値はそんなことじゃ決まらないよ。君は君なんだから」と言ったそう。B君のお母さんは泣き出し、お父さんは愕然としていたそうです。本来、B君のご両親が言ってあげるべきことを、5歳のA君が代弁してくれたんですね。
そのあと、B君はA君に、「君はどこ受かったの?」と聞きました。そうしたらA君は「まだ結果待ちなんだ」と答えました。

B君ファミリーと別れてから、A君のお母さんはA君に聞きました。「なんで結果待ちって言ったの?」。するとA君は「だって、全部落ちたって言ってるB君に言えないよ」と。

5歳でこういうコミュニケーションができるって、すごいことですよね! これこそ「非認知能力」のなせる業。事実、A君は、受験対策をほとんどしていなかったのに、全部合格したそうです。A君のご家庭では、普段から、「非認知能力」を高める声掛けを自然にやっていたのでしょう。

がんばった子どもを誇りに

多くの保護者の方が経験してきたように、受験なんて魔物ですから、受かることもあれば、落ちることもある。私は、勝ち組・負け組っていう言葉が大嫌いです。受かっても受からなくても、その子の存在価値は何一つ変わらないのですから。それに、受験はゴールではなく、新しいプロセスのスタートでもあります。ワクワクする未来に向かって、親がスイッチを切り替えられるかどうか、です。

合格するために、試験直前まであきらめず懸命に努力することは、非常に重要です。
しかし、たとえその結果が不合格であっても、親が一喜一憂しないこと、客観的に結果を見て(非認知能力のひとつ、「メタ認知」です)、どーんと受けとめ、「お疲れさま、よくがんばったね」「あなたの努力を誇りに思うよ」と子どもをねぎらうことが大切。実は、受験って、親の「非認知能力」も問われているのかもしれません。

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ボーク重子さん

監修者:ボーク重子さん

ライフコーチ
Shigeko Bork BYBS Coaching LLC代表。全米や日本で子育てや教育に関する発信を行う。著書に『世界最高の子育て―「全米最優秀女子高生」を育てた教育法』『「非認知能力」の育て方』など。

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