トリシアQ&Aコーナー

大好評の「トリシアQ&Aコーナー」は、こちら!
南房先生、小笠原先生、キャラクター、編集部員がお答えします!!
これからも更新していくので、あなたの質問やリクエストをどんどん送ってね☆☆☆

第5回

ショーンのお兄様方に質問です。もしもショーンがいきなり抱きついてきたらどうしますか?
じゃあ、順番に答えてもらおうか?
まず、プリアモンド。
☆.。:* プリアモンド
「抱きつく? ……そうか! 組みついてからの投げ技だな! それも、いきなりということは不意打ち!? あいつもなかなかやるじゃないか! もしそう来たなら、そうだな、腕を取って背中にねじ上げ、そのまま地面に押しつける。これでまず身動きできまい。兄として、そう簡単に弟に負けるわけにはいかないからな!」
……いや、そういう目的で抱きつくんじゃないと思うけど。
☆.。:* プリアモンド
「投げ技ではない? ……分かったぞ! 関節を決めにくるんだな!? ならば、私もひじを取って返し技だ! ふふふ、ショーン! この兄に格闘で挑もうなどとは、十年早いぞ!」
……すごい勘違いだけど、たぶん、これ以上説明してもムダっぽいので放っておこっと。
次、リュシアンは?
☆.。:* リュシアン
「抱きつかれるようなヘマはしない」
だから、もしもの話だってば。
☆.。:* リュシアン
「蹴る」
それでも抱きついてきたら?
☆.。:* リュシアン
「処刑だ」
だんだん目が怖くなってきたので、エティエンヌに聞こう。
エティエンヌ、君ならどうする?
☆.。:* エティエンヌ
「だ~い歓迎に決まってるでしょ! 右と左のホッペにキスしちゃう!」
ほぼ、予想通りの答え。
☆.。:* エティエンヌ
「でもさ、ショーン、最近は僕が抱きつこうすると逃げるんだよねえ。ショーンが自分から僕に抱きついてくれそうな、いい作戦ないかな~?」
……読者のみんなに聞いて。
今後、恋の三角関係が発生するきざしはありますか?
☆.。:* トリシア
「あるある! 私とアンリ先生と、アンリ先生!」
☆.。:* レン
「……それ、二人。三角関係じゃない」
☆.。:* フィリイ
「私と~、プリアモンドさんと~、リュシアンさんと~、エティエンヌさん~」
☆.。:* レン
「それだと四人だし、まずあり得ない」
☆.。:* セルマ
「普通に考えたらさ、レン、あんたとトリシアとベルじゃないの?」
☆.。:* レン
「……どうして?」
☆.。:* セルマ
「……ダメだ、こりゃ」
☆.。:* ソリス
「はいはい! あたしとアンリ先生と、アムレディア王女! これ、確実!」
☆.。:* アムレディア
「私はそのような不毛な争いに参加する気は毛頭ありません。ソリスさん、ちょっとこちらへ……」
(アムレディア、目の笑っていない笑顔でどこかにソリスを引っ張ってゆく)
☆.。:* ソリス
「ひいいいっ!」
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「じゃ~ん! ここであたしが登場! あたしと、トリシアとレン! でもって、あたしが恋の勝利者!」
☆.。:* セルマ
「あんた、レンのこと好きだったの?」
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「全然っ! でも、人のものを奪うのが、怪盗のオ・シ・ゴ・ト!」
☆.。:* 一同
「……」
☆.。:* アーエス
「ポムと……雷雲と……私……」
☆.。:* レン
「な、何だか、それが一番可能性、高い気がしてきた……」
トリシアはレンのこと、どう思っているんですか?
これ、多い質問だよね。トリシア、どう?
☆.。:* トリシア
「どうって、何が?」
レンのこと。
☆.。:* トリシア
「う~ん。健康診断の上では、特に問題ないわね。魔法はまあ、王都で三番目ぐらいの腕前かなあ? 一番がアンリ先生で、二番目がわたし。基本、優しいけど、アンリ先生と比べたら、まだまだ。美人のお姉さんを見ると、すぐに鼻の下のばす。その上、性格やたら細かい! 小さなことを気にしすぎ!」
☆.。:* レン
「……それは君が大ざっぱすぎるだけだろ」
レン、来たんだ?
☆.。:* レン
「悪い予感がしたからね。そしたら、思ってた通り」
☆.。:* トリシア
「ま、待ちなさいよ。このままじゃ、わたしが悪口言ってばかりみたいに聞こえるじゃない?」
☆.。:* レン
「違うようには思えないけど?」
☆.。:* トリシア
「レンだっていいところあるのよ。たとえば……たとえば……」
☆.。:* レン
「……」
☆.。:* トリシア
「ごめん、明日までの宿題でいい?」
……ま、まあ、これだけ言えるってことは、仲がいいんじゃないの?
アンリ先生の本命は誰ですか?
これは本人に直撃しよう。面白そうだし。
☆.。:* アンリ(目をそらしながら)
「ほ、本命って?」
☆.。:* アムレディア
「面白そうなお話ですね。私もぜひ、聞きたいわ」(アンリの腕をつかむ)
☆.。:* アンリ
「だから、別に特定の人と付き合うなんて、まだ先の事だよ」
☆.。:* アムレディア
「そう? いいのよ、あなたが誰のことを好きになろうと、私の知ったことではありませんし。私は別に、あなたがこっそり、ソリスに会っていても気にはしませんので」
……アンリ、これ以上は危険だと。
☆.。:* アンリ
「別にこっそり会ってなんかいないよ。あの時は、トリシアの診療所が順調かどうか聞かれただけだし。そもそも、君に報告する義務があるのかい?」
☆.。:* アムレディア
「ご自分の立場がお分かりになっていないようね? 宮廷魔法使いという地位にあるのなら、王家にその日の予定ぐらい報告するのは当然のことでしょう?」
☆.。:* アンリ(小声で)
「素直にヤキモチ焼いてるって言えばいいのに……」
☆.。:* アムレディア
「あなたは当分、王城への出入り禁止です! その顔、しばらく見せないで!」
☆.。:* アンリ
「そうだね。君、自分が口にしたことを反省するまで、だいぶ時間がかかりそうだし」
☆.。:* アムレディア
「反省するのはそちらでしょう!」
☆.。:* アンリ
「この際だから言わせてもらうけれど、君という人は……」
……この二人、下手するとトリシアよりも大人気ないかも。
ポムのお母さんは、ポムがトリシアたちといる時、何をしているんですか?
☆.。:* 金竜
「そうですね。北方山脈で仲間と過ごしていることが多いかしら? 私たち、炎を吐く竜は気温が低い土地を好むの。仲間と話すことは、星々の運行に関することや、歴史や哲学に関することが多いかしら? 時々、アールヴたちがやってきて、一緒に過ごすこともあるわね」
トリシアとロック鳥は、どこで知り合ったのですか?
☆.。:* トリシア
「ええっと、あれはまだソリスのとこに修業に行く前よね? アールヴの森に課外授業で行った帰りに……」
☆.。:* ロック
「俺が、俺が! トリシア、谷に落っこってたの、拾った! 食おうかと思ったけど、不味そうだったから、助けてやった!」
☆.。:* トリシア
「誰が不味そうよ! お礼にシチューおごってあげたじゃない!?」
☆.。:* ロック
「セルマのシチュー、さいこ~! クリームシチュー、大好き!」
ソリスがアンリ先生を好きになったきっかけはなんですか?
☆.。:* ソリス
「アンリ先生、前は三本足のアライグマ亭に住んでたから、ちょくちょく姿、見かけてたんだよね。あの頃はもう医者になって働いてたから、なかなか同じくらいの年のこと遊ぶ機会もなくってさ。そんなあたしに、アンリ先生、話しかけてくれるようになって、つまんないこととか相談したりして……ま、そんな感じ?」
へえ、意外と普通。
☆.。:* ソリス
「あたしが普通の恋する乙女で、何か不満でも?」(ソリス、胸倉をつかむ)
い、いえ、めっそうもないです……。
三兄弟の好みのタイプは?
☆.。:* プリアモンド
「そ、それは女性のことかな? う~ん、容姿は気にしないと思うよ。強いて言えば、真面目な子が好きかな? 夢に向かって頑張れる子とか」
☆.。:* リュシアン
「何を優等生的な答えをしている? 本音を言え、本音を」
☆.。:* エティエンヌ
「僕はね~、僕のことが大好きな人!」
☆.。:* リュシアン
「お前は分かりやす過ぎだ」
☆.。:* エティエンヌ
「じゃあさ、リュシアンはどんな子が好きなのさ?」
☆.。:* リュシアン
「俺のことをつけ回さず、間のびした話し方をせず、皿を割らず、セルマに借金していないのが第一条件だな」
☆.。:* フィリイ
「ふふふ、それって、照れ隠しですね~」
☆.。:* リュシアン
「お前だけはお断りだと言ってるんだ!」
おしゃべりフクロウの本名はなんですか?
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「あはは、ゴメン。覚えてないんだよねえ。両親なくしてから、あのガキとか、あの性悪娘、とか呼ばれるだけで、まともに名前呼んでくれる人、まわりにいなかったからさ。おしゃべりフクロウっていうのは、最初にドロボーで捕まった時に、あたしを牢屋に入れた騎士が、呼び名に困ってつけた名前。このおしゃべりなフクロウみたいな女の子、どこに預ければまともになるんだろう、な~んて言ってさ。今の名前、気に入ってるから、別に本名なくてもいいかなって感じ?」
『三本足のアライグマ』亭で出てくる料理はおいしそうなものばかりです!
少しでいいので作り方を教えてください。
☆.。:* セルマ
「ン~、そうだねえ。じゃあ闇の貴公子の事件の時に、お弁当に持たせたサンドウィッチを」
☆.。:* フィリイ
「はいは~い、アシスタントは私です~」
☆.。:* レン
「すごい不安……」
セルマさんの超カンタン♪お料理コーナー♪
注意(ちゅうい)
包丁(ほうちょう)や、火を使う場合は、けがややけどに気をつけて、かならずおうちのかたといっしょにやりましょう。
☆.。:* セルマ
「まず、用意するものは、薄切りのパン。
好みのパンでいいけど、食パンだったら、六枚切りとかじゃなく、サンドウィッチ用に薄く切ったやつ。お勧めは、全粒粉のパンとか、カンパーニュ(フランスパンの一種)とか。
それにジャガイモ。
パンの大きさにもよるけど、サンドウィッチひとつあたり、小さいのか、中くらいのが一個ぐらいかな?
次はお好みのチーズ。
チーズは好き嫌いがあるから、自分の好きなものをね。クリームチーズとか、カマンベールなら、食べやすいかも。あたしは少し塩の強いヤギのチーズとか、使うけどね。
忘れちゃいけないのは、(瓶詰め)オリーブ。緑のでも、黒いのでもいいよ。
それに、卵黄がジャガイモ二個に対して、一個ぐらい。
香料はローズマリー。
フェンネルとか、クミンシードでもいいかな? 
あとは生クリームを少々。塩コショウとバターも。
……フィリイ、ちゃんと覚えたかい?」
☆.。:* フィリイ
「はい! さっぱり忘れました!」
☆.。:* セルマ
「……次、行こ。
まず、よく洗ったジャガイモを弱火のオーブンで焼くか、でなきゃ、ゆでる。やけどには気をつけて。火を使うときはおうちの方といっしょにね」
☆.。:*
??あのさ、電子レンジじゃ駄目?
☆.。:* セルマ
「ああ、そっちにはそういう機械があるんだよね? まあ、いいんじゃないの」
☆.。:*
??じゃあ、電子レンジOKのラップに包んで、電子レンジってことで。
時間は電子レンジの説明にあるとおりにね。
☆.。:* セルマ
「フォークや竹ぐしがすっと通るぐらい。ゆですぎには注意だね」
☆.。:* フィリイ
「セルマさ~ん。ジャガイモがお湯に溶けて、スープになってしまいました~」
☆.。:* セルマ
「……ゆですぎると、こうなるから。
で、火が通ったら、皮をむく。
やけどしないように、タオルで包んでこするようにすると簡単に向けるよ」
☆.。:* フィリイ
「うう~、そういうことは、やけどする前に言ってくださ~い」
☆.。:* セルマ(フィリイの抗議は聞き流して)
「そしたら、むいたジャガイモをボールに移し、適当につぶす。
少し粗熱が取れたあたりで、卵黄と生クリームを入れるよ。
ここで注意するのが、あまり滑らかにしすぎないこと。
ちょっともっさりした感じの方が、パンの香ばしさが生きるんだ。このあたりは、生クリームの量で調節してね」
☆.。:* フィリイ
「……あの~、生クリーム入れすぎて、まるでクレープの生地みたいになったらどうすればいいんでしょ~?」
☆.。:* セルマ(こめかみを押さえて)
「ブイヨン(でなければ、固形スープの素と牛乳)で割って、ポテトスープにでもするんだね。
ここまでうまくいったら、軽く塩コショウで味を調えて、ローズマリーを混ぜる。
で、これはいったん放っておく。
そして、瓶からオリーブを取り出して、薄切りに。
種つきの奴は、ちゃんと半分に割って種を取るんだよ。
チーズも薄切り。
ナイフや包丁(ほうちょう)を使うときは、手を切らないように注意して、おうちの方といっしょにね!
ここまで出来たら、パンを焼くよ」
☆.。:*
??焼き加減は?
☆.。:* セルマ
「これも好みによるけど、全体的にキツネ色になるくらい。
火加減が調節できるなら、弱火で時間をかけて焼いて、カリカリにするといいかな。
あと肝心なのは、焼いたパンは寝かせてお皿に置かないこと。熱くなったパンから出る蒸気で湿って、へナッてなっちゃうから。立てて置くのが、香ばしさを失わないコツだよ」
☆.。:* フィリイ
「質問で~す。もし、パンが真っ黒になったらどうすればいいんでしょう?」
☆.。:* セルマ
「……あきらめな。
で、焼きあがったパンには、ほんの少しバターを塗って、チーズとオリーブを適当に散らす。
オリーブとチーズが増えると、塩味が強くなるから、これで好みの味に調節するといいかもね。
それから、さっきのジャガイモをたっぷりのせる。平らになるようにね
もう一枚のパンをのせて、ふきん(またはペーパータオル)で包んで軽く押さえ、それからふきんを取って、食べやすい形に切る。
これで完成」
☆.。:* フィリイ
「あの~、ふきんごと切った時には……?」
☆.。:* セルマ
「あんた、しばらくキッチン出入り禁止。
まあ、失敗しても、何度も作ってれば、だんだん上手くなるよからさ。あと、くれぐれも、ほうちょうや火を使う時には十分気をつけるんだよ。おうちの方といっしょにやろうね」
セルマさんの得意料理はなんですか?
☆.。:* セルマ
「うちの店のお客どもは、大人も子供も甘いモンが好きな連中ばっかなもんでさ。お菓子類は、上手くなったねえ。あとは、まとめてたくさん作っておける煮込み料理。王都は海から遠いから、あんまり作る機会がないけど、たまに新鮮な魚が手に入ったら、サフランを使ったリゾットを出すこともあるねえ」
フィリイちゃん、最近ちゃんと仕事できてますか?
☆.。:* セルマ
「一日に三十枚以上皿を割って、弁償代が給料を上回ってるのが、ちゃんとって呼べるなら、ちゃんとやってるんだろうねえ」
☆.。:* フィリイ
「セルマさ~ん、今月のお給料は……?」
☆.。:* セルマ
「金貨マイナス二十八枚」
☆.。:* フィリイ
「ふえ~ん」
☆.。:* セルマ
「文句言ってるヒマがあったら、外を掃いといで」
☆.。:* フィリイ
「……この店、本当に吸血鬼使いが荒いです」
☆.。:* レン
「他の店だったら、とっくにクビだよ……」

さてさて、今回のQ&Aコーナーはいかがでしたか?
夏休み、おうちの人とお料理にチャレンジするのも楽しいかも!
作り方や量などを自分なりに工夫すれば、自由研究にもできるかも!
次回もお楽しみにね☆