トリシアQ&Aコーナー

大好評の「トリシアQ&Aコーナー」は、こちら!
南房先生、小笠原先生、キャラクター、編集部員がお答えします!!
これからも更新していくので、あなたの質問やリクエストをどんどん送ってね☆☆☆

第12回

卒業、進学、新学年、いろいろおめでとう! さあ、新年度一回目のQ&A、いってみようかー!

トリシアのことが好きなんですが、告白していいですか?
??さ、最初からすごいの来たな。これは本人に聞くのもなんだし……レン、どうする?
☆.。:* レン
「なんで僕に振るんだよ!?」
??だって、トリシアを誰かに取られたら、一番困るのは君だろ?
☆.。:* レン
「困んないよ!」
??という訳で、別に告白はいいみたい。まあ、トリシアにこき使われるのは覚悟しておいてね。
☆.。:* レン
「ま、待った! 僕は告白OKって言ってないって!」
??どっちなんだよ?
☆.。:* レン
「……う、うーん」
??この優柔不断。
☆.。:* キャスリーン(突然登場)
「お待ちなさい! なーっとくいきませんわ!」
??わっ、呼ばれもしないのに出てきた!
☆.。:* キャスリーン
「どうしてトリシアなんですの!? 読者に告白されるべきは、この聡明で美しい第二王位継承者、麗しのキャスリーン・ド・アムリオンではなくって!?」
??まあまあ。
☆.。:* おしゃべりフクロウ(突然登場その二)
「あたしも納得いかない! やっぱ、美少女怪盗が一番モテてとーぜんじゃない?」
☆.。:* フィリイ(突然登場その三)
「ぶっぶーっ! 一番人気があるのは、この『三本足のアライグマ』亭のアイドル、フィリイちゃんでーす!」
☆.。:* キャスリーン
「あなたの訳がないでしょう! 未だにお店のメニューを覚えられないお馬鹿さんのくせに!」
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「あんたの訳もないけどね、見栄っ張りのインケン王女」
☆.。:* キャスリーン
「インケン王女とはなんです! お姉さまの悪口は許しませんわよ!」
☆.。:* フィリイ
「…………」
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「…………」
☆.。:* アムレディア(いつの間にか、キャスリーンの後ろに立っている)
「あらあら、あなたは私のことをそう思っていたのね?」
☆.。:* キャスリーン
「! お、お、お、お姉さま!? 今のはちょっとした冗談で……」
☆.。:* アムレディア
「まあ、その冗談、もっと聞かせてもらえるかしら? 二人きりで」
☆.。:* キャスリーン
「ひ、ひぃー!」(アムレディア、キャスリーンの耳をつまんで去ってゆく)
??……あの人だけは怒らせないようにしよう。
☆.。:* レン
「うん。前からそう思ってた」
トリシアはサクノス家の三兄弟のこと、どう思っているんですか? 三兄弟はトリシアのことをどう思っているんですか?
☆.。:* トリシア
「ええっと、三人とも騎士としてはすごいと思うけど……」
??付き合うのはゴメンって感じ?
☆.。:* トリシア
「あはは……」
??じゃあ、あの連中のひとりひとりについて、いいと思うところと、これだけはダメって思うところを教えてくれる?
☆.。:* トリシア
「ええっと、プリアモンドは誠実で真面目だけど、ちょーっと鈍いんだよね。想像力不足って言うか、女の子の気持ちとか、全然わかんない感じ?」
??言えてる。じゃあ、リュシアンは?
☆.。:* トリシア
「問題外。性格悪すぎ」
☆.。:* アーエス(いつの間にか乱入)
「……失礼な……うちの……ししょーは……性格……悪いんじゃなくて……極悪……」
☆.。:* リュシアン
「……お前、ちっとも誉めてないだろう?」
☆.。:* アーエス
「……ちょっと……謙遜……してみた」
☆.。:* リュシアン
「しなくていい!」
??エティエンヌは?
☆.。:* トリシア
「年も近いし、楽しい人だと思うけど……そばにいたら、絶ーっ対もめごとに巻き込まれそうだよね?」
??だよなあ。
☆.。:* エティエンヌ
「二人とも、ひっどーい!」
??じゃあ、今度は逆の立場。君たち三兄弟の方は、トリシアのこと、どう思う?
☆.。:* プリアモンド
「いい子だと思うよ。医者としてもアンガラドより優秀だし。あんな妹が欲しいかな?」
☆.。:* リュシアン
「……あんな妹がいたら、俺は今すぐこの国から逃げ出すぞ。とにかく、毎日爆発起こすような迷惑なやつだからな」
☆.。:* トリシア
「失礼ね! 毎日じゃないわよ! ……せいぜい四日に一度ぐらい」
☆.。:* エティエンヌ
「そうだよー。性格だって、シャーミアンちゃんなんかよりはずっと優しいしさあ」
☆.。:* シャーミアン(剣を抜きながら、エティエンヌに向かって走ってくる)
「聞こえたぞ!」
☆.。:* エティエンヌ
「きゃあーっ!」(と、逃げる)
シャーミアン、アンリ、アムレディア王女、トリシア、レン、サクノス家三兄弟、アーエス、ショーン、おしゃべりフクロウ、キャスリーンの好きなタイプを教えてください。
??好きなタイプかあ。面白そうだね、聞いてみよう。まずシャーミアンから。
☆.。:* シャーミアン(剣を収めながら息を切らせて)
「私からなのか?」
??うん。
☆.。:* シャーミアン
「そ、そうだな。地道に努力する真面目なタイプが好きだな。見た目は特に気にしない」
??見た目、本当に気にしない?
☆.。:* シャーミアン
「しない」
??じゃあ、マイルズとか、ヴェルナー卿みたいでも?
☆.。:* シャーミアン
「……少し考えさせてくれ」
??次はアンリ。
☆.。:* アンリ
「あまり元気なのは考えものかなあ。戦士になったつもりで剣を振り回すような子はちょっと……」
☆.。:* アムレディア
「それは私に対する皮肉ですか?」
☆.。:* アンリ
「へえ、そう聞こえた?」
☆.。:* アムレディア
「まあ、いいわ。私の嫌いなタイプは、鈍感でおっちょこちょいな魔法使いよ」
??あ、あのさ、嫌いなタイプじゃなくて、好きなタイプを聞きたいって質問なんだけど?
☆.。:* アムレディア
「どちらでも大して変わらないでしょう!」
??(キャスリーンに)……あの二人、喧嘩してるのか?
☆.。:* キャスリーン
「いつものことですわ。痴話喧嘩。ほら、アンリって人気者だから、あちこちでもてるでしょう?」
??放っておいた方が良さそうだね。じゃ、今度はトリシア。
☆.。:* トリシア
「わたしが好きなのは、アンリ先生!」
??だから! 誰が好きか聞いてるんじゃなくて、どんなタイプが好きなのか、聞いてるんだってば!
☆.。:* トリシア
「なら、金髪で背が高くて、優しい目をした魔法使いタイプの人!」
??あー、はいはい。次、レン。
☆.。:* レン
「女の子のことはよく分からないよ」
??別に男の子でもいいけど?
☆.。:* レン
「そ、それもよく分からないな」
??要するに、君の理想の女の子ってどんな感じかってことなんだけど?
☆.。:* レン
「じゃあ、おとなしい子ってことで。勉強ができて、素直で、優しい感じの」
??予想はしてたけど、平凡なこと言うね。でも、それってトリシアとまったく反対のタイプが好きってことかな?
☆.。:* トリシア(腰に手を当てて)
「レン! 喧嘩売ってるの? 売ってるなら、買うわよ?」
☆.。:* レン
「無理やり言わされたんだってば!」
??まあ、男の子ってたいてい、自分に優しい子が好きなもんだけどね。自分は好きな子にわざと意地悪するくせに。
☆.。:* トリシア
「それって自分のこと?」
??それは秘密。さてと、今度は三兄弟か。まず、プリアモンドから。
☆.。:* プリアモンド
「そんなこと、考えたこともないんだが?」
??じゃあ、今、考えて。
☆.。:* プリアモンド
「なら……、私もやっぱり優しい子かな?」
☆.。:* アンガラド(プリアモンドの背中に立って)
「私はー、優ーしく血を抜いてあげるわよー」
☆.。:* プリアモンド
「し、仕事を思い出したっ!」(信じられない速さで逃げる)
??だらしないなあ。リュシアンのタイプは?
☆.。:* リュシアン
「自分の考えをしっかり持っている子だ。さらに聡明ならば、言うことはない」
??それって条件厳しくないか?
☆.。:* リュシアン
「当たり前だ。でなければ俺とは釣り合わん」
??あっそ。次はエティエンヌ。
☆.。:* エティエンヌ
「えっと、僕はみんな大好き! どんな子も、きっと必ずいいところがあるはずでしょ! そういうところを見つけるのが好きなんだ!」
??……つまり、見境いなしと?
☆.。:* エティエンヌ
「うわっ! ひっどーっ!」
??次、アーエスは?
☆.。:* アーエス
「……呪いの……かかりやすい……人……」
??その基準、よく分からないんだけど、どういう人が呪いにかかりやすいんだい?
☆.。:* アーエス
「……単純で……運動神経が……鈍くて……お馬鹿さん……」
??ああ、ショーンか。
☆.。:* ショーン
「勝手に人の名前をあげるなああああああっ!」
??ついでに、ショーン、どんな子がタイプ。
☆.。:* ショーン
「誰がついでだ! いいか、よく聞け! この僕の好きなタイプはだな、毅然とした態度で、意志が強く、それでいて純真な女性だ!」
??……ショーン。悪いけど、そういう人はまず君のことを好きにならない。
☆.。:* ショーン
「ひ、人の夢を壊すようなことを!」
☆.。:* おしゃべりフクロウ(ショーンを突き飛ばして)
「はいはい! 次、あたしだよね?」
??そうだけど。君って好きなタイプとかあるの?
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「あるある! 大アリ! あたしが好きなのは大金持ち! お宝たくさん持ってる人!」
??持ってる人じゃなくて、お宝やお金が好きなだけだろ?
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「そーとも言う」
??最後は、キャット、君だ。
☆.。:* キャスリーン
「おーっほっほっほっほっほっ! どうしても聞きたいのなら、教えてあげますわ! 私が好きなのは完璧な人! 智勇に優れ、身分も高く、なおかつ私以外の女性には目もくれない方!」
??この世に存在しないな。
☆.。:* キャスリーン
「し、失礼な!」
??それじゃあ、次の質問に……。
☆.。:* ベル
「ちょーっと待ちなさい! どうしてあたしには聞かないのよ!」
☆.。:* フィリイ
「そーですよー。私も聞かれてませーん」
??君たちは聞かなくても分かるからだろ?
☆.。:* ベル
「あたしの複雑な乙女心が、どうしてあんたなんかに分かるのよ!?」
☆.。:* フィリイ
「そーですよー。分かると言い張るのなら、当ててみてくださいよー」
??ベル、君はレンみたいなタイプが好き。フィリイ、君はかっこいい男の子なら誰でもいい。
☆.。:* ベル・フィリイ
「………………………………………………………………」
アーエスは、ベルとショーンとトリシアとレンの中で誰が一番好きですか?
??アーエス、答えてくれる?
☆.。:* アーエス
「……これは……何かの……罰ゲーム?」
??ち、違うと思うけど?
☆.。:* アーエス
「……とりあえず……トリシア……と言っておけば……害はない……かも……二番目が……レン……?」
??へえ、一番はベルって答えるかと思った。
☆.。:* アーエス
「……ベルは……ペットみたいな……もの……世話が……大変……だけど……」
☆.。:* ベル
「……あんたって、とことん生意気よね?」
??じゃあ、ショーンは?
☆.。:* アーエス
「……もちろん……新作の……呪いの……実験台……」
☆.。:* ショーン
「僕で実験するな! ていうか、呪いの新作ってなんだ!?」
ベルへ。ショーンとアーエスの好きなところを教えて!
??と、いう質問。ベル?
☆.。:* ベル(アーエスを指さして)
「あのねえ、今の流れで、この子の好きなところなんて答えられると思う?」
??そこをなんとか。
☆.。:* ベル
「……まあ、いいわ。アーエスは意外と友だち想い。ショーンは…………………………ええっと?」
☆.。:* ショーン
「考え込むな!」
☆.。:* ベル
「……………………はあー。よくよく考えてみると、あんたって、いいとこなんてひとつもないわよねえ? そっか、あたしってお情けでショーンの友だちになってあげてるってこと?」
☆.。:* ショーン
「考え抜いた上で言われると、よけい傷つくだろうが!」
『トリシア先生とキケンな迷宮!』のイライラ草がベルを泣かせた時に、アーエスが怒って『天を焦がし、大地を溶かす業火よ……』と、途中まで呪文を唱えましたね? その続きはどんな呪文なんですか? 教えてください!
??これは、アンリに聞いた方がいいかな?
☆.。:* アンリ
「あれは『アトラッハ・ティール』っていう炎の究極攻撃呪文だよ。超高温であらゆるものを焼き尽くす威力があるんだ。もちろん、『星見の塔』では教えてないから、アーエスはどこで覚えたんだろう?」
☆.。:* アーエス
「……実は……こっそりと……先生の……部屋に入って……禁断の……魔道書を……」
??そんなことだろうと思った。
ベルのお母さんの絵が見たいです。やっぱりベルに似ているんですか?
??これはショーンとアーエスに聞いてみよう。まず、ショーン。似てると思う?
☆.。:* ショーン
「ベルはどちらかというと父親似だな。ベルの母上は、ちょーっとのんびりしているが、ベルよりずっと美人だぞ……てててててっ!」
☆.。:* ベル(ショーンの頬っぺたをつねりながら)
「それは認めるけど、あんたに言われたくない!」
??アーエスはどう思う?
☆.。:* アーエス(ハンカチで目元を押さえて)
「……せめて……ほんの……少しでも……似ていて……くれたら」
☆.。:* ベル
「……あんたたち、覚えてなさいよ」
ベルは、レンがトリシアのことが好きなのを、本当は知っているんじゃないんですか? 知っていて諦めないんですか?
??だよなあ。ベル、本当は分かってるんだろ? レンはトリシアのことが好きだって?
☆.。:* ベル
「それが?」
??そ、それがって。だからさ、無駄だから新しい恋を見つけようとは……。
☆.。:* ベル
「今のところレン先輩がトリシアのことが好きだからって、これからずーっとそうとは限らないでしょ? この瞬間にも考えが変わって、あたしのことを一番好きになるかも知れないもの。あたしはそのために、レン先輩につくすの!」
??……前向きすぎる。
☆.。:* レン
「ていうか、つくされた覚えもないんだけど」
??確かに。
トリシアとレンはよく手をつないでいますが、そのことをみんな知っているんですか? 特に三人組は?
☆.。:* トリシア
「手をつなぐのって、友だちなら普通じゃない?」
☆.。:* レン
「あはは……そうだねえ」
☆.。:* トリシア
「キャットともよく手をつなぐし」
☆.。:* キャスリーン
「手をつないでおかないと、あなたがどこに迷い込むか分からないからですわよ! まったく、ノラ猫みたいなんですから!」
☆.。:* ベル
「あたしもよく先輩と手をつなぐわよ!」
??手をつなぐっていうより、腕にしがみついてる感じが……。
☆.。:* ベル
「同じことよ、同じこと!」
??よく手をつなぐのって、誰かな? まずトリシア、キャット……。
☆.。:* ベル
「と、あたし」
??アーエスは?
☆.。:* アーエス
「……ベルと……なら……」
??ショーンとは?
☆.。:* アーエス
「……ゴブリンや……ネズミと……つなぐ方が……マシ……」
☆.。:* ショーン
「貴っ様ーっ!」
??三兄弟は?
☆.。:* プリアモンド
「あまりつながないなあ。小さい頃ならともかく」
☆.。:* リュシアン
「誰がつなぐか」
☆.。:* エティエンヌ
「よくつなぐよー、みんなと!」
??シャーミアンは……つなぐ相手がいなそうだし。
☆.。:* シャーミアン
「わ、私だって手をつなぐぐらいはする!」
??誰と?
☆.。:* シャーミアン
「………………いつか、ひどい目にあわせてやる!」(と、逃げる)
??副騎士団長とは思えぬお言葉。アンリとアムは?
☆.。:* アンリ
「つながない」
☆.。:* アムレディア
「ええ、絶対に」
??……どうせすぐに仲直りするんだから、まあ、放っとこっと。
みんなの初恋っていつですか? 特にレン!
??という訳でレン?
☆.。:* レン
「え? いつかなあ? 覚えてないけど、小さい頃だと思うよ」
??相手はトリシア?
☆.。:* レン(顔が真っ赤)
「………………」
??トリシアは?
☆.。:* トリシア
「アンリ先生! 初めて会った瞬間!」
??レン、立場ないな。キャスリーンは?
☆.。:* キャスリーン
「そうですねえ、私もアンリかも知れませんね。小さい頃、私を安心させてくれるために抱きしめてくれたこと、今でも覚えていますわ」
☆.。:* トリシア
「わっ! ずるい!」
☆.。:* キャスリーン
「あなたとアンリが会うずっと前のことですわよ!」
??じゃあ、名前が出たところで、アンリはいつ?
☆.。:* アンリ
「僕もまだ八つとか、そのくらいの時に。相手は姉さんだね」
??血はつながっていないけど、一緒に育った人だね?
☆.。:* アンリ
「今でも時々、思い出すよ」
??アム、君は?
☆.。:* アムレディア(アンリに背を向けながら)
「生まれた時から決まっていた婚約者がいたの。その人のことがずっと好きだったわ。今ではもう逢えないけれど」
??もしかして、二人には悪いこと聞いちゃったかな?
☆.。:* アンリ
「いいよ」
☆.。:* アムレディア
「過去のことはもう乗り越えたわ」
レンへ。いい加減に本当に好きな人、確定したらどうでしょうか? 優柔不断だとモテないよー?
??今度はしんみりとしない質問。ほら、優柔不断、答えて。
☆.。:* レン
「優柔不断って……今は魔法の修業が大変で、そういうこと考えられないんだってば!」
??まあ、性格だから無理だね。それがレンだもの。
☆.。:* レン
「ほ、誉められているんだか、けなされているんだか?」
実際にレンのことが好きな人って、どのくらいいるんですか?
☆.。:* レン
「そ、それって、僕のまわりにってこと?」
??みんなに聞いてみようか?
☆.。:* レン
「ちょ、やめてよ! 頼むから!」
??やめてと頼まれてもやっちゃうのがこのコーナー。じゃあ、星見の塔から。生徒のみんなの中で、レンが好きな人ー!?
☆.。:* 生徒1(キョロキョロ見渡して)
「誰かいる?」
☆.。:* 生徒2
「さあ?」
☆.。:* 生徒3
「レン先輩って、トリシアのことばかり追いかけてるもの」
☆.。:* 生徒4
「それに、意外と頼りなかったり」
☆.。:* 生徒5
「だよねー」
☆.。:* 生徒6
「どうでもいいことにうるさかったり」
☆.。:* 生徒7
「そうそう!」
??他に誰かー?
☆.。:* 一同
「………………………」
??意外と人気ないな、レン。
☆.。:* レン
「か、かなり傷ついたかも」
??次は、『三本足のアライグマ』亭の近くでアンケートを。
☆.。:* レン
「ま、まだ続ける気!?」
??誰か、この中でレンのこと好きな人ー?
☆.。:* フィリイ
「まさかー、あんなお子ちゃま」
☆.。:* お客1
「可愛いところは、ま、なくはないけど……」
☆.。:* お客2
「いまいち、平凡」
☆.。:* お客3
「アンリの弟子なら、もっとしっかりしないと」
☆.。:* スピンクス
「ねえねえ、好きっていうのは、食べ物として、男の子として?」
??食べるなよ。
☆.。:* スピンクス
「じゃあ、いらない」
☆.。:* メデューサ
「私のボーイフレンドと比べると、まだまだですね」
☆.。:* 雪の乙女
「悪くはないのですが、アンリさんやサクノス家の三兄弟と比べると、いまひとつという感じですね」
☆.。:* セルマ
「あはは、アンリぐらいの年になると、もう少し格好よくなるかもよ?」
??じゃあ、この質問の答えは、ほとんどゼロってことで?
☆.。:* レン
「ゼロじゃないだろ! ほら、トリシアとか、ベルとか……ベルとか……ベルとか」
??ベル、三回数えた。
おしゃべりフクロウさんがとっても好きなんですが、おしゃべりフクロウさんの今欲しいお宝を教えてください。
??という質問だよ、おしゃべりフクロウ。
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「決まってるでしょ、あたしの一番欲しいお宝は……、ア・ナ・タのハート!」
??僕の?
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「な訳ないでしょ! このビンボー作家! この質問をくれた読者のハートよ!」
??ビ、ビンボー作家……。
☆.。:* レン
「当たってるだけにキツいね」
??余計なお世話だ! ハート以外で、モノだったら何が欲しいんだよ、ドジ怪盗!?
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「誰がドジ怪盗よ! まあ、お金になるお宝っていうんだったら、アンリがいつも持ってるメダリオンかな? あたしの見たところだと、あのメダリオンは金貨十万枚以上で売れる!」
☆.。:* アンリ(メダリオンを取り出しながら)
「これは残念だけどあげられないよ。魔法院のみんなから、僕に託された魔法の品だからね」
??危険なもの?
☆.。:* アンリ
「そういう一面もあるよ。僕以外の人間がこれに触ろうとすると、命を吸い取られるからね」
☆.。:* おしゃべりフクロウ(あわてて手を引っ込める)
「どわわっ! そ、そういうことは早く言ってよね!」
これもまた、おしゃべりフクロウにだよ。今までおしゃべりフクロウが盗んできて、一番高かったものを教えてください、だってさ。おしゃべりフクロウって、ごく一部のファンに人気があるよなあ。
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「なんで限定すんのよ! ごく一部じゃないっての! あんたさ、あたしのこと嫌いなの!」
??前に財布取られた。
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「あのね、財布っていうのは、たんまり中身が入っているのをいうの! あんたのは小銭入れでしょうが!」
??小銭だって、入ってりゃマシな方だろ! ない時だってあるんだぞ!
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「……あんた、時々ものすごーく哀れになるわ」
??いいから、質問に答えろって!
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「ととっと、そうだったよね。えーっと、あたしが盗んだもので一番高いものはっと……マイルズ、鑑定しな」
☆.。:* マイルズ
「はいはい、お宝のことならお任せをー」
??この悪徳商人、まだ子分やってるのか?
☆.。:* マイルズ
「お金の臭いのするところ、常にマイルズ商会あり、ですよ。ビンボー作家さん、いくらかお貸ししましょうか? 利子は月二百パーセントで?」
??誰が借りるか!
☆.。:* マイルズ
「まあまあ、お困りの際は是非」
??いいから答え!
☆.。:* マイルズ
「それではお仕事っと……そうですねえ、このリストで見る限り、ヴェルナー卿の家から盗み出した、金とダイヤのワイバーン用の首輪ですかねえ。鑑定結果は、な、なーんと、金貨千五百二十八万枚!」
☆.。:* おしゃべりフクロウ
「ああ、そんなもん盗んだよね? あれ、どうしたっけ?」
☆.。:* マイルズ
「あんまり重いんで、逃げる途中で川に捨てました」
☆.。:* おしゃべりフクロウ(マイルズのしめ上げながら)
「ちょっと! なんてことすんのよ!」
☆.。:* マイルズ
「うぐぐぐっ! あなたがそう命令したんですってば! だいたい、ワイバーンの首輪なんて、牛一頭よりも重いんですよ! 簡単に持って逃げられる訳ないじゃないですか!」
??そりゃあ、巨大なワイバーンをつなぎとめておく首輪だからね。……待てよ? ヴェルナー卿、そんなの飼ってたっけ?
☆.。:* トリシア(こめかみを押さえながら)
「きっと、そのうち飼う気で、首輪だけ先に作らせてたのよ」
??なるほどね。他にはおしゃべりフクロウ、どんな高いものを盗んでる?
☆.。:* マイルズ
「そうですなあ……変わった品では、キャスリーン姫の作ったタピストリーなんぞを」
??あの下手くそな? どう考えても、あんなものを高く買う人間なんていないだろ?
☆.。:* マイルズ
「と、思うでしょう? ところが……」
☆.。:* キャスリーン
「だーっ! 私のタピストリーがいつの間にか消えたと思っていたら、あなた方の仕業でしたのね! 今すぐに返しなさい! あれが人目に触れたら、国中の笑いものですわ! いくらでも払いますから、私に返すのです!」
☆.。:* マイルズ
「……ね?」
三兄弟に質問です。一日ショーンになれるとしたら、何をしますか? ショーンが一日、三兄弟の誰かになれるとしたら、誰になって何をしますか?
??それじゃ、と。プリアモンドからね。
☆.。:* プリアモンド
「普段と変わらないことをするよ。訓練と見回り」
??うわー、つまらない答え。他に思いつかない?
☆.。:* プリアモンド
「そうだなあ。……じゃあ、いつもうちにやってくる黒髪の性格の悪そうな女の子、あの子とデートは?」
??それって、ベルのこと?
☆.。:* ベル
「だーっ! あたしは性格悪そうじゃないわよ! ていうか、いいかげん名前覚えなさいよね! それに、あたしは中身がなんであろうが、外見がショーンの生き物とはデートしないから!」
??……三連続突っ込み。
☆.。:* プリアモンド(頭をかいて)
「ゴメン。二人、付き合ってるんだと思ってたよ」
☆.。:* ショーン
「……兄上、頼むからその勘違いだけはやめてくれ」
??じゃあ、リュシアンは?
☆.。:* リュシアン
「ショーンの姿になる? だとしたら、想像しうる限りの悪事を尽くして、元の姿に戻り、ショーンを地下牢に叩き込む。これは楽しいだろう?」
☆.。:* ショーン
「ほ、本当にやりかねないのが怖いだろうが!」
??最後はエティエンヌ。
☆.。:* エティエンヌ
「もちろん! ショーンと一緒にお出かけ! 双子みたいで楽しそうでしょ!? 人形劇見て、お花買って、お茶して……」
??デ、デートだね、まるで。ショーン、君は誰になって、何をする?
☆.。:* ショーン
「うむ。プリアモンド兄上になったとしても、一日中仕事と訓練だからつまらないな。かといって、エティエンヌ兄上のようにサボって遊んでばかりというのも気恥ずかしい。ここはリュシアン兄上になって、夜の広場で楽器を弾いて歌うのはどうだろう?」
??要するに、女の子にキャーキャー言われたいんだ?
☆.。:* ショーン
「愚か者! 貴様とは違うわ! 単に音楽を楽しみたいだけだ!」
☆.。:* ベル
「そうよねえ。キャーキャー言われるのなら、今でもそうだもん。ショーンが近寄ると……」
☆.。:* アーエス
「……女の子は……みんな……キャーキャー言って……逃げてゆく……」
☆.。:* ショーン
「お、お、お前らーっ!」
さてお次はっと。エマへの質問だね。エマが一番尊敬している人を教えてください、だって。
☆.。:* エマ
「私に質問ですか? ちょっと恥ずかしいけど、うれしいです」
??で、だれかな? 尊敬する人は? 例えば、この僕っていう答えだっていいんだけど?
☆.。:* エマ(こわばった顔で)
「それはあり得ません」
??うう、エマにまで。
☆.。:* エマ
「一番尊敬しているのはアンリ先生。二番目はトリシアさんです。私もたくさん勉強して、トリシアさんみたいに立派になりたいと思っているんです」
☆.。:* キャスリーン
「か、変わった子ですこと」
☆.。:* ベル
「悪いこと言わないから、やめといた方がいいって。人生棒に振るよ」
☆.。:* フィリイ(涙目で)
「あんな風になったらダメですったらー」
☆.。:* おしゃべりフクロウ(ポンと肩を叩き)
「あたしの弟子にしてあげるから、もっとマトモな人間目指しなよ」
☆.。:* トリシア
「あんたたちねえ!」
??ちなみに、三番目は?
☆.。:* エマ
「レンさんです」
☆.。:* ベル
「……あんた、ひょっとしてあたしのライバルの地位、狙ってる?」
☆.。:* ショーン
「納得がいかん! 僕はいったい何番目に入っているのだ!」
☆.。:* エマ(指折り数えて)
「ええっと……………………二百八十……」
☆.。:* ショーン
「もういい!」
??やーい、仲間だ、仲間ー!
☆.。:* エマ
「……ごめんなさい、あなたは六百三十四番です」
☆.。:* ショーン
「やーい!」
こ、このくらいのことじゃめげないぞ! 次の質問、いきます! この質問は……新刊の『デートの相手はマーメイド』に関する質問だね。表紙の人魚の子は、富士見文庫版に登場する人魚の子と一緒ですか、だって。アンリ、答えて。
☆.。:* アンリ
「僕が答えるの? 富士見文庫のトリシアシリーズの世界は、こちらの世界とはちょっぴり違った別の世界だからね。向こうの世界のことはあまりよく分からないんだけど、僕やトリシアみたいに、同じ姿で同じ名前の人物はいると思うよ」
??向こうの人魚の女の子の方がちょっと年上に見えるけど、まあ、おんなじだと思ってくれていいよー。
☆.。:* アンリ
「……と、思ってるなら、自分で答えなよ」
最後はアンリとアムへ。二人は結局、付き合っているんですか、という質問だよ? 二人ともいい加減、喧嘩は止めて答えてね。
☆.。:* アムレディア
「け、喧嘩なんて」
☆.。:* アンリ
「してない、けど」
??いや、してるだろ? 今回のこのコーナーが始まってから、視線も合わせないで。原因は何?
☆.。:* アンリ・アムレディア(お互いを指さして)
「原因はこっち!」
??……あのさ、最初から説明してくれるかい? 誰にでも分かるように?
☆.。:* アンリ
「ええと、昨日の夜、城で晩餐会があって、それに出ていたんだけど」
☆.。:* アムレディア
「宮廷魔法使い殿は、男爵令嬢との楽しい歓談に夢中で、私が呼んだのを無視しました。それも三回も!」
☆.。:* アンリ
「無視したんじゃない。でも、会話を突然やめたら、あの子に失礼じゃないか?」
☆.。:* アムレディア
「あなたは王家の魔法使いなのよ。王族の命令が最優先でしょう?」
☆.。:* アンリ
「そもそも、あの晩さん会に出ろって僕に言ったのは君。君はもっと自分の立場を考えて……」
☆.。:* アムレディア
「あなたこそ!」
??まったく、アムもアンリのこととなると、普通の女の子になっちゃうんだからなあ。二人に代わって説明するけど、アムは王女だから、家臣であるアンリとは地位が違って大っぴらには付き合えないかな? とは言っても、実際はあの調子だけどね。まあ、どうせ痴話喧嘩はそのうち収まるだろうし、僕はみんなと『三本足のアライグマ』亭にパイ食べに行こうっと。(という訳で、今回はおしまい)

………さて、今回のQ&Aはいかがでしたか?
ショーン、大丈夫! ショーンのファンはたくさんいるよ! …多分…。
次回もお楽しみにね!