WEB限定 書き下ろし小説

フローラとさまよう幽霊船

 フローラたちが自分の船に戻ると、幽霊船はゆっくりと離れていった。
「こうしてまた、永遠の航海を続けるんだろうな」
 霧の中に消えてゆく船影を見つめ、オーウェンがつぶやく。
「まあとにかく無事でよかった、この僕が!」
 と、白い歯を見せたのは、幽霊船に乗り込もうともしなかったフランチェスコである。
「さあ! 旅の再開だ! いざ、英国へー!」
 フローラの肩に手を置いたフランチェスコが指さしたのは東。
 目指す英国とは、全く別の方向だった。


…今回のフローラの冒険は、いかがでしたか?
フランチェスコお兄様、ある意味で最強ですね!